2014年6月1日日曜日

バンギランドアローから構築を組む



バンギラス、霊獣ランドロス、ファイアローの3匹を採用した構築を使ってきて、ある程度構築の枠組みが見えてきたので文章にしておこうかなと思いこの記事を書いた。
バンギランドアローを含む構築で結果を残している人はたくさんいるので、その方々に比べると理解度が低いかもしれないが、その方々の構築を見ても自分の解釈に通ずるものがあるのではないかと思えたので書こうという心境に至った。


まず、構築の前提となるのは

・バンギラス@バンギラスナイト
ストーンエッジ/地震or噛み砕く/冷凍パンチor身代わり/竜の舞

・ランドロス@気合いの襷
地震/岩石封じ/ステルスロック/大爆発

・ファイアロー@青空プレートorゴツゴツメット
ブレイブバード/羽休め/挑発、鬼火、剣の舞の中から2つ選択

の3匹。
ファイアローに関して、剣の舞を採用している型とそうでない型を一色単に扱うのはおかしいと思われるかもしれない。
しかし、剣の舞を積もうが所詮ファイアローはファイアローであって、勝てない相手には勝てなかったり、例え勝てるようになっても、攻撃のタイミングに交代で反動ダメージを稼がれて過労死してしまい、倒したい相手を倒せないという不安定性がいつも付随することに変わりないと思うので、まとめて扱った。
余談だが、この手の構築で挑発のないファイアローを採用している人はトリル月光乱舞展開をどう処理しているのかすごく気になる。


そして、今回のテーマとなる、残り3匹の中で満たしたい具体的な枠組みは

・特殊展開orクッション
・メガ進化2枠目
・ミラー意識
・展開2枠目

の4つ。
これを満たして、全体でガルーラに薄くならないように組めばだいたい無難な感じにまとまると思う。


以下それぞれの枠の説明。


■特殊展開orクッション

バンギランドアローの3匹はそれ自体が補完に優れているわけではなく(それでもおそらく一番多くこの選出をするが)、これだけでは特定の並びには絶対勝てないので、それらをカバーする1匹加えた4匹を軸に考えていきたいと思っている。
物理偏重になってしまうので、そのとき加える1匹は特殊技を使えるポケモンにしたい。
求められるのは

1.霊獣ボルトロス、ロトムなどのバンギランドアローの3匹に有効打のある電気タイプへの対応ができる
2.バンギラスの展開を邪魔するポケモン+バンギラスをストップできるポケモンの並びに対して一貫する

の二つ。

1.は単純に10万ボルト、めざめるパワー氷、気合い玉を持った霊獣ボルトロスなどにタテられてしまうのを防ぎたいということ。
ここでは、それらのポケモンを対面から起点にできるか、後出しから流すことができるポケモンが欲しい。
起点にしたいのは、対面有利を取った後、サイクルを回させずに裏まで一貫させたいから。
後出しから流したいのは、ここで対応したいポケモンは、ほとんどの場合、バンギラスが1回竜の舞を使えば、相性関係を逆転できるから。

2.は状態異常技でバンギラスの展開を阻害しするポケモンに対してファイアローの挑発で展開を安定させたいが、起点作りのためにファイアローを切ってしまうと後ろのバンギラスをストップしてくるポケモンをファイアローでみることができなくなって詰んでしまうという状況を避けるため。
具体的には、ロトム、ヤドラン+ハッサム、ローブシン、キノガッサのような並び。(そもそもそのような並びにバンギラスを選出するのがどうなのかという問題はあるが、少なくともローブシン、キノガッサ入りにはバンギラスを出しても勝ちたいというのが個人的意見。)
ロトムの鬼火、電磁波を避けるため挑発してファイアローを捨ててバンギラスで舞っても、裏のローブシンに止められてしまうとうような状況を避けるために、これらのポケモンに一貫するポケモンを入れたい。
バンギラスは身代わりを搭載することで一部状態異常技を防げるが、バンギラスに打点のある相手に対しては、普通に攻撃してくると考えて舞うか、状態異常技を撃つと考えて身代わりを張るかの択ゲーになってしまうし、ファイアローを残すためにはバンギラスを後出したタイミングで状態異常技を被弾する可能性もあるので、身代わりの有無に関わらず、共通の問題だと思う。


●候補

・ライコウ
ロトムを対面から起点にでき、ボルトロスには後出しまで効く。
格闘タイプは神通力で処理し、特殊方面に薄いメガハッサムの後出しは許さない。
スカーフガブリアスに打ち逃げされているだけで不利を取る面子が集まってしまうのが難点。
フシギバナを見て選出を躊躇いたくないので、神通力を搭載して命の珠を持たせたい。
ナットレイ+電気タイプには別の選出を考えなければいけない。


・ニンフィア
特殊との打ち合いに強く、欠伸で無理やり流すことも可能。
バンギラスが最も苦手なローブシンにもめっぽう強く、めざめるパワーでハッサムも処理可能。
ガブリアスにも強い。
物理とも打ち合いたいし、調整次第ではマリルリに打ち勝てるようになるのでオボンの実が良さそう。
この手のポケモンを入れると一気にガルーラに薄い感が増すのが難点。


・ラティオス
ロトム、ボルトロスに耐性的に強く、ローブシン、キノガッサ、ハッサムに高打点を持てる。
突撃チョッキ持ちに負けるので、ローブシンとは偶発対面を作りたくない。
6世代で先制技ですぐ縛られるようになったので動きにくいが、容易な後出しを許すポケモンではないので、後出しからの崩し性能の高さは評価できる。


■メガ進化2枠目

メガバンギラスが特に苦手な相手はハッサム、ローブシン、キノガッサ、スカーフガブリアス、バシャーモ、クチート、エルフーン。
これらがいるとバンギラスの選出を躊躇ってしまいがち。
これらに出していける2枠目のメガ進化ポケモンが欲しい。
現状、もっとも共存率の高いのはルカリオとハッサムだが、ルカリオは明らかに辛い相手が被っているし、ハッサムも炎技を搭載されるだけで何もできずに死んでいくのであまり頼りたくないというのが個人的な意見。
とはいえ、メガ進化ポケモンがメガバンギラスだけのパターンも試したが、どうしても弱い選出ができてしまうのでなるべく入れたい。
候補は限られているし、今更組み合わせについて考えてもグダるだけなので、ここでは言及しないでおく。


■ミラー意識

ステロ展開構築によく入ってくる初手に置けるポケモンは、強弱関係がじゃんけんのようになっているので選出が大変不毛。
気合いの襷ランドロス(ガブリアス)を初手に出してステルスロックを撒きたい、しかし相手にはそれらを迅速に処理できるゲッコウガがいる、ならばゲッコウガはファイアローのブレイブバードでワンキルしたい、しかしファイアローは相手のランドロス、ガブリアスに倒されてしまう、といった感じ。
ランドロスは命の珠ゲッコウガに地震から入れば1:1交換はできるかもしれない、ゲッコウガはファイアローのAが低ければブレイブバードを耐えるかもしれない、ファイアローは挑発or鬼火、岩石封じorステルスロックの択に勝てば存命できるかもしれない等、じゃんけんとはいっても一筋縄ではいかないところがまたややこしい。

そこで、この三つ巴を避けるべく、3匹ともに強いポケモンをなるべく入れたい。
実際は、こちらの裏に身代わりバンギラスやキノガッサ、ビビヨンなど、ランドロスで岩石封じさえ入れれば、それぞれファイアロー、ゲッコウガを起点にできるポケモンがいればあまり気に留めなくてももいいかもしれない。
しかし、相手にそれらのポケモンの選出を躊躇わせるようなポケモンがいる時はその限りではない。
そういう意味を込めてここではミラー「意識」と書いた。


●候補

・ニンフィア
ランドロスの処理が遅い、ファイアローには挑発を撃たれずに欠伸で流すしかない等の不安要素。
しかし、特殊火力へのクッションとしても動ける。


・マリルリ
入りやすいが、相手の裏のハッサム、キノガッサに弱い。
しかし、展開2枠目としても動ける。


ポリゴン2
カイリュー、ハッサムを含む展開には強いが、バンギラスを含む展開には弱い。
クッションとしても動ける?


・ラプラス
ハイドロポンプ、フリーズドライ、絶対零度、氷の礫@突撃チョッキの構成で、ランドロス(ガブリアス)、ゲッコウガ、ファイアローの3匹を含め、重くなりがちなマリルリをはじめ、ニンフィア、ポリゴン2、クレセリアなどの高耐久にも強く、裏のハッサム、ビビヨン(よっぽど運が悪くなければ)にも隙を見せない。
草結びを撃ってくるであろうゲッコウガにはフリーズドライを撃てば択にもならない。
電気を見なければ特殊火力へのクッションとしても動ける。
どうしてもガルーラに薄いのであれば、ゴツゴツメットでの採用もあり。


・スイクン
ラプラスとの違いは零度を当てなければマリルリに勝てない点、先制技がビビヨンに通りにくい点だろうか。


■展開2枠目

バンギラスの性質上、苦手な相手には何もできず負けてしまうので、削って裏の圏内に入れるような動きはできない。
そのため、バンギラスと組み合わせるのは有利を取れれば勝負を決められるような展開ポケモンが望ましい。


●候補

・キノガッサ
・ビビヨン
・マリルリ
岩石封じでSを下げて起点回避してくるポケモンから被害を受けにくいところも評価できる。


今更この通りに組んでも革新的な構築にはならないし、もっと熟知している人からすれば内容も乏しいかもしれないが、何かの役に立つといいな。